リリースから1ヶ月程度が経過しましたが、皆様はWinActorの最新バージョンである「WinActor ver7.3」を使用されていますか?
気にはなっているけれど、様々な理由からアップデートをされていないという方やこれからRPAを導入するべく比較検討されている方もいると思います。
そんな皆様に向けてWinActor ver7.3の新機能を紹介いたします。
IEモードの対応
まず、「IEモード」についてです。IEモードとは、WinActorに搭載されている「Internet Exploler(以下IE)」専用の自動記録のモードです。
IEはMicrosoft社が提供していますが、2022年6月16日をもってサポートが終了します。そのため、IEモードを使用して作成されたシナリオへの対応が求められていました。
WinActor ver7.3からは、事前準備が必要な場合があるものの「Microsoft Edge(Chromium)」がIEモードに対応します。IEモードでの自動記録やシナリオ実行での自動操作が可能です。
現在稼働しているシナリオの中にIEモードを使用して作成したものがあっても大きな変更を加えることなく使用し続けることができます。 (※IE関連ライブラリについては、新しいライブラリへの置き換えが必要になります。)
WinActor本体・WebDriverの更新
皆様は「Google Chrome」を使用して作成したシナリオを実行使用とした際にエラーになり、原因が「Web Driver」だったという経験はないでしょうか?
次に紹介する機能は、そんなエラーを予防できるようになります。
WinActor ver7.3からは、今まで手動でしか更新することができなかったWinActor本体、WebDriverをオンラインで更新できるようになりました。オプションの設定が必要ではありますが、起動時に「WinActor.biz」サイトと通信し、更新情報を確認しますので、最初に書いたようなエラーを予防することが可能です。
また、環境によっては自動的に更新されると困る場合もあると思います。WinActorでは更新方針を「自動更新」、「手動更新」、「更新しない」から選択できます。
操作待機機能
続いて紹介するのは、シナリオを待機させる機能です。
シナリオ実行時に実行PCやネットワークの負荷状況により、操作可能タイミングが変化するシナリオに対して実行を待機させるノードを使用していましたが、WinActor ver7.3からは操作対象が操作可能になるまで自動的に待機するようになります。
逆にエラーなどで操作ができない場合にWinActorが無限に待機し続けるのを防止するため、最大待機時間を指定しておくと安心です。待機時間もノード個別、シナリオ、オプションの3段階で設定できるのでシナリオに合わせて柔軟に設定してください。
待機機能はもう1つ追加されています。Webページでテキストやボタン、リンクなどの状態変化を待機する機能です。
読み込みに時間を要するページなどで特定の要素が表示されるまで待機させることができるので、ページが表示される前にWinActorの操作が行われてエラーになるといったことを防げます。
その他
それ以外にもメールを受信した場合や特定ファイルが更新された場合などのイベントの発生に連動してシナリオやサブルーチンを実行できたり、「Googleカレンダー」との連携機能、Microsoft社が提供している「Power Automate for Desktop」との連携など様々な機能が追加されました。 今後のシナリオ作成、実行にお役立ていただければと思います。